朔日参り(1日参り)の意味と神社参拝の仕方・作法について

朔日参り(1日参り)とは?読み方は?

朔日参りのことを「おついたち参り」ともいいます。

朔日とは「1日」のことで、毎月、1日に神社の参拝することを「朔日参り」といいます。

朔日参りの呼び方や書き方としては、おついたち参り、おついたちまいり、ついたち参り、ついたちまいり、お朔日参りなどがあります。

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朔日参りの詳細な起源は伝わっていないそうですが、旧暦では、1日に新月。15日に満月となります。そのことが1日と15日を特別な日とした理由のひとつなのかもしれません。

「おついたち参り」については、月の始まりは、月の満ち欠けによる「月立ち」が転じて「ついたち」と呼ぶのだといわれています。

また、奈良から平安時代には1日のことを1日(ひとひ)と呼んでいたこともあったそうです。

1日(ひとひ)という言葉には「ある日」、とか「24時間」といった意味もあったことから、わかりやすくするために「ついたち」と呼ぶようになったともいわれています。

伊勢神宮さまでは毎年8月1日を「八朔参宮(はっさくさんぐう)の日」とされ、外宮と内宮を参拝して、五穀豊穣や無病息災を祈ります。

有名な和菓子メーカーの「赤福」では、「朔日(ついたち)参り」のための「朔日餅(ついたちもち)」が毎月、正月以外の朔日に、以下のように月替わりの内容で販売されています。

2月は「立春大吉餅」
3月は「よもぎ餅」
4月は「さくら餅」
5月は「かしわ餅」
6月は「麦手餅」
7月は「竹流し」
8月は「八朔粟餅」
9月「萩の餅」
10月「栗餅」
11月「ゑびす餅」
12月「雪餅」

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また、伊勢神宮近辺の「おかげ横丁(お土産屋のお店がたくさん出店しています)では、毎月1日に朔日朝市が行われたり、朔日粥が販売されていたりするなど、朔日という日がたいへん重要視されていることがわかります。

白山比咩神社さまでは毎月1日の早朝、午前4時30分から「おついたちまいり」の特別祈祷をされています。

白山比咩神社さまではとくに正月、5月、9月は「おまいり月」とされていて、いつもの月よりもたくさんの参拝者が来られるそうです。

多くの神社では毎月、1日と15日には「月次祭」が行われています。

「つきなみ」とは月毎に国の平和と崇敬者の安泰を祈るお祭りです。

月参りともいわれていて、1日と15日にお参りをされるとご利益があるといわれています。

毎月の1日には、なるべく午前中に神社に参拝し、無事に過ぎた1ヵ月を感謝し、新しい月の平穏無事を神さまにお祈りします。

いつもの日は祈願をしてもよいと思いますが、1日は感謝の祈りを捧げる日としたほうが、神さまからも目をかけてもらえるといわれていますし、ほかの日よりもご利益をいただけるともいわれています。

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ご利益がいただける神社の参拝の仕方・作法について

神社参拝の準備と心構え

神社参拝の準備と心構え
日本各地には素晴らしい神社がたくさんありますが、とくに大切にしたい神社は産土神社とお住いになられている土地の神社、そしてお住いの都道府県の一ノ宮神社だといわれています。

お住まいなられている土地の神社は金運と仕事運をあげてくださり、お生まれになられた土地の神社、産土神社は生死と生涯を共にする人との縁や人生を形作る土台を司るお社で、どんな神社よりも参拝すべき大切なお社だといわれています。

一ノ宮さまは各都道府県の神社を代表する神社です。

引っ越しをされたことがない場合は、産土神社と土地の鎮守さまがおなじ神社になることがあります。

諸説ありますが、産土神社はおなじ土地に生まれた兄弟姉妹によって個々の産土さまになる場合もあるそうです。

携帯、スマホは電源をオフにしてから境内に入るとよいといわれています。

神道では「穢れ」を嫌います。最近では穢れとは「気の枯れ」のことで、気分が沈んでいるときや悲しく落ち込んでいるときは気が枯れているので、そうした状態のときは、神社に参るのは避けたほうがよいともいわれます。

基本的にはお身内が亡くなられたさい、50日間は参拝を控え、神棚をお祀りしている場合は、神棚のまえに白い布をたらして、家での拝礼も控えるものとされています。

いずれにしましても、葬儀や一周忌などの法事に着ていったものや身につけていったものには、哀しみの思いが染みこんでいることでしょう。

とある僧侶のお話に、葬儀などで着ていったものを着て参拝や参詣をしますと、気分を害された神さまからお叱りをうけたことがあるとおっしゃっています。

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神社参拝の作法

神社参拝の作法
① 一の鳥居(神社の境内に入り、1番目の鳥居)のまえでまず一礼し、口にだして氏名と住所を述べます。

「○○県○○市から来ました○○というものです。このたび、ごあいさつとご祈願に参りました。よろしくお願い致します」とごあいさつをし、再び一礼します。

② お手水舎での作法
・柄杓で水をくみ、最初に柄杓の水を流して左手を洗います。
・柄杓を持ち替え、今度は右手を洗います。
・柄杓を持ち替え、左手に水をためて、その水を口にふくんで口のなかをすすぎます。
・柄杓を立てて、柄杓に残った水で柄杓に流して洗います。

③ 参道は左端、あるいは右端を歩きます。
真ん中は「正中」といい、神さまがお通りになられるところだとされています。

④ 鈴が設置されている神社では鈴を鳴らします。

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⑤ お賽銭を投げつけてはいけません。
たいへん失礼な作法です。
お賽銭は静かに入れましょう。
神職さんのお話ですと、お賽銭はいくらでもよく、五円でご縁などといったことは神社側としてはとくには定めてはいないとのことです。

⑥ 「二礼二拍手一礼(二拝二拍手一拝)」。
「二礼」とは神前に向かいまして、二回深いおじぎをすることです。角度としては、背中を平らにして、腰を90度折り曲げます。
「二拍手」両手をのばし、手のひらを合わせてから、右手を少し後ろへ下げます。
肩幅くらいに両手をひらき、拍手を2回打ちます。
「一礼」再び深いおじぎをします。 このときに祈念されるとよいでしょう。

「願いが叶うこととなりました。ありがとうございます。どうぞ、お力をくださいませ」という祈り方のほうが叶えられやすいでしょう。

また、願いごとをして結果がでずともお礼参りをされることを強くおすすめします。

もちろん、結果がでた場合はかならずお礼参りをされたほうがよろしいです。

もっと本式にしたい場合は「一揖(浅くおじぎ)二礼二拍手一礼一揖(浅くおじぎ)」と致します。

⑦ 拝殿でも改めて口にだして氏名と住所と願い事を伝えます。

一般的には、神社や祠では拍手は打ちますが手を合わせて祈ることは致しません。

いつもあることではないそうですが、とくに祠のようなところで手を合わせますと一緒に鎮まっているモノがついてくることがあるといわれています。

神仏に祈願されるさいは、口にだしてお願いし、より具体的にお願いごとをいわれるか強く念じた方がよろしいそうです。

拝殿にほかの方がおられる場合は拝殿近くの場所からいわれてもよいでしょう。

なぜ口にだすことが必要かといいますと、私たちの心のなかではいろいろな思いがあり、ときには真逆のことを同時に思うこともあり、そのあたりをはっきりとさせることが大切なのだということのようです。

とある大手出版社の社長が、神社では口にだして名前や住所、願い事をいわないと願いが叶わないのだとお話されていたという記事を読みました。神さまなのだから思っているだけで伝わるとは思わないほうがよいでしょう。

神職たちも神事などては口にだして「祝詞」などを奏上されているところからみて、口にだすことが必要なのでしょう。また、神道では「言霊」思想というものがあり、言葉の力を重要視してきました。

⑧ 参拝が終わりましたら左端か右端から参道を通り、鳥居の前で一礼してから帰ります。

※ おみくじをいただくさいは、「おみくじによって、お導きの言葉をお伝えください」と祈ってからいただくと、そのときどきにふさわしいおみくじをいただくことができるでしょう。

諸説ありますが、おみくじは持ち帰り、内容を読み返して人生の道しるべとして、つぎの年末年始のさいに御札や御守りと一緒に神社のお焚きあげにだすとよいでしょう。

神社や仏閣によっては凶以外のおみくじは持ち帰り、凶のおみくじは指定された結びつける場所にくくりつけて帰ることになっています。

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